今後の大学の在り方

9月28日付け日経朝刊に、京都大学山極学長のインタビュー記事が掲載されていました。With/Afterコロナに対するオンライン授業の在り方に関する記事です。大変に冷静、客観的な内容でした。

私自身、オンラインで学会の講演や商業的セミナー、あるいはビジネスの打ち合わせを対応しています。移動時間無く、ジャストインタイムで実務が実施できることと質疑応答も問題なく対応ができていること、一方の効率的であり活用拡大を望んでいます。

大学でのオンライン授業も同様に、コロナリスク低減と効率化の観点で活用拡大が望ましいと考えていました。しかし、一点、山極学長がコメントしているように、新入生に対する対応だけは、大きな課題となるようです。いったん人間的に知り合うことができれば、それ以降はオンラインで対応できる場合が多いでしょうが、一番最初の人間的に知り合うという点で、最初からオンライン化することは困難でしょう。ここはビジネス上の初対面の方とのオンライン打ち合わせとは違うところです。ビジネス上の打ち合わせは、目的が明確で、それに対する相互の制約や条件も想定可能です。その上でのオンラインですので、妨げる問題点はほとんどありません。

一方の大学、どんな人がいるのか、そもそも大学とはどのようなところで、何がどんなふうにできるのかの感覚形成は、リアルな面着の世界が必要となるでしょう。

大学とは、中学や高校への進学とは明らかに異なります。自主的に自己の視点で研究ができること、少なくても調べ物ができて、考えてまとめることができる能力醸成が求められます。入学早々は、受け身の授業主体ですが、授業を受けながら、自律的な調査研究へと変化することが求められます。自分の考察の広がりや客観性には、周りの意見を聞く必要があり、その意味で、お互いを知るためにも最初のリアル面着がかかせないようです。

総合的に大学とは何をすべきところで、どう実施するかの感覚醸成まではリアルが重要といえます。

さて、私自身は、ある特定テーマの講義を、多くの場合は集中講義や半期で担当するという立場です。この遂行においてはオンラインで問題はありません。大学としては、むしろオンライン化で遠隔地の有能なあるいはユニークな先生方に講義を依頼できることから、質の向上が期待できるところでしょう。

結論として、、今後の大学の在り方として求められる点は、
 ・大学とはどういうところで、指導人や仲間/同級生にはどんな人がいて、どんな進め方ができるところなにかということの新入生への理解伝達
 ・オンラインの利点を生かしての効率化と、新たな着眼での独自性の創出

この2点を整理しました。